その日は突然やってきた

子供が生まれてから、一人で湯船にゆっくり浸かる日なんて、ほぼなかった。離婚前は、元夫の機嫌がいいときに元夫が子供と一緒に入ることもあったので、そういう時はゆっくり入れた。(子供や私のためではない。子供と一緒にお風呂に入る俺、いい父親だろ?俺、偉い。のやつね)


だから離婚後はもう諦めていたし、なんなら一緒に入れるのも今だけ。となるべく楽しんで一緒にお風呂に入っていた。(とはいえ、仕事で疲れているとしんどい)


かしかし、その日は突然やってきた!


「自分で洗うー!」

なんだと?自分で洗うだと?何を隠そう、頭の先から爪の先まで、これまで毎日私が洗っていたのだ。もう赤ちゃんじゃないのになーなんて思って、「自分で洗ったらぁ?」って声をかけたこともあったけど、ことごとく断られていた。


「お!いいね!やってみなよ!」


まだまだぎこちないが、うんうん、洗えてる!いいねー!やればできるじゃん!なんて声をかけ、どんどん自信をつけてもらった。そうこうして日にちが経ったある日。


「1人で入る!」と言い出した。


まーじーで?できるのか?なんて思いながら、いいね!そうしよう!と賛同。その日からお互いに、一人で入っている。


湯船にゆっくり浸かれるって、こんなに至福なのか!疲れがとれる!


嬉しさの反面、やっぱりちょっと、寂しくもある。(結局は、ないものねだり)


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