この本を読んでもらおう。
しかし、もう既に話しかける体力は
残っていなかった。
そうだ、
元夫の部屋に置いておこう。
目の届きやすい場所に
メモと一緒に置いた。
「私とあなたの抱えている問題の
答えが、この本に書いてあります。
時間がある時でいいので、
読んでみて下さい。」
これが私から元夫にできる
最後の歩み寄りだ。
期待もしていないからか、
置いただけでなんだかちょっと
スッキリ晴れ晴れした気持ちになった。
そしてその後、
結局読んでるかが気になり、
探偵の様に隙あらば
部屋をチェックした。笑
昨日はここに置いてあったのに
今日はここに置いてある。
ちょっとは読んだんだな。
今日は読んでないな。
今日も読んでないぞ?
おっそー!やる気あんのか?笑
いつになったら読み終わるんだ?!
となりながらも、ひたすら待っていた。
しばらくして
読み終わったのか、
キッチンにそっと返してあった。
「。。。。。え?感想は?」