キッチンにそっと
渡した本が置かれてあった。
まぁ読んだには読んだのだろう。
え？感想は？？
しばらく待ったが、
やっぱり何もない！
相変わらず話し合う体力は残っていなく、
LINEで聞いてみる事にした。
「本、読み終わったんだね。
どう思った？」
「俺が回避型だって言いたいんでしょ？」
(おぉー！伝わってる！自覚したのか？)
「あの本は、ちゃんとしたお医者様が
書いているから、その可能性が
高いと思う。
一緒に夫婦カウンセリングに
行ってみない？
3人で平穏に暮らして行く為には、
ここから先は、2人だけでは
乗り越えられないと思う。」
「結局、俺のせいだって言いたいんだよね？」
「どっちが悪いとかの話じゃないよ。
私達夫婦の問題の根本がわかったから、
一緒に専門機関に相談してみない？」
「りりも治療するならいいよ？」
「私の治療？それって何の治療？」
(雲行きが怪しいな。)
「俺が回避型になったのは、
りりのせいなんだから、りりももちろん
治療するんだよね？」
(きたぞきたぞ。。。落ち着け私。)
「幼少期の養育者との関係性から、
回避型になるらしいって書いてあったよ？」
「書いてあったけど、俺は違う。
俺の親のせいって言いたいの？」
「誰かのせいにしたい訳じゃないよ。
あれを書いたのはお医者様で、
お医者様がそう言ってるって事だよ。」
(ちゃんと読んでないのか？あん？)
「違うよ。りりのせいで俺は回避型に
なったんだよ。りりが俺にムカつく態度を
取るから、俺もすぐあぁなるんだよ。
りりが治療するなら、俺も行く。」
(あーーん？！もう一回言ってみろゴラァ！)
「喧嘩自体は、私も悪い部分があった。
(100歩譲って)
理性が働かず暴力を振るってしまう。
というのは、あなた自身の問題だよ。
普通の喧嘩で終わるなら、
ここまでの夫婦関係になってないよ。
何度も言うけど、あの本には養育者との
関係が要因となるって書いてあったよ。
私のせいにしたくなる気持ちもわかるけど、
私のせいじゃないよ。」
(ふざけるなよ？)
「書いてあっただけで、
俺はそうは思わない。
りりのせいだよ。」
(あ゛ーーーー？！
なんだとゴラァーーーー？！)
結局何をどう伝えても、
お得意の押し問答になり、
全く話にならなかった。
