「離婚して下さい」
元夫に伝えた。
元夫は、
「....」
その時既に家庭内別居状態だったので
納得半分、驚き半分といった表情だった。
またいつもの様に私から
「話し合おう」
と言われるのを、
期待していた部分があったように思う。
私にはもう
歩み寄れるだけの愛は
残っていなかった。
夫婦は
「お互いに」歩み寄る努力をしたり
「お互いに」相手を理解しようとしないと
そのうちひずみが生じる。
違う人間なのだから
違う意見があるのは当然。
人間だから、たまに間違える事もある。
その違いを理解しようとしたり
気持ちを想像したり
間違えた時は、誠意をもって向き合ったり。
夫婦じゃなくても
人間関係を築いていく上で
大事な事だと、私は思っている。
そもそも元夫と私は
大切にしている部分に
あまりに大きな差があったのだと思う。
私は、元夫との生活の中で
人としての尊厳が守られていない事を感じていた。
私の覚悟した表情と態度が伝わったのだろう。
「…わかった」
と言った。
プライドから、離婚したくない。
と言えない性格な事も、
心のどこかで
1人で自由にやりたい。
と思われていた事も、
私にはわかっていた。